京都 永観堂 ライトアップ 「永観おそし」
与謝野晶子が「秋のもみじは永観寺」と讃えた、紅葉の名所。
東山の裾野にあって、
広い寺園を持ち、
順路に従って進むと、
いつしか小高い場所に出て、
西を見渡すと京都の町並みが眼下に広がる。
そしてその光景に思わずうっとりとなる、
そんな寺院。それが禅林寺永観堂(えいかんどう)である
雅彦さま
昨夜は、ありがとうございました。
お逢いできて嬉しゅうおした。
明晩 永観堂でお逢いできませんでしょうか。
真祇乃
『志賀超えみち』より
まず、永観という僧侶が東大寺におりまして
別当として功績を上げ、職を辞すときに
元は秘仏であった阿弥陀如来を与えられたのですが
これを背負って寺を去る(重い!)永観を
東大寺の僧が追ってきて(極道!)像を取り返そうとしたところ
背中からどうしても引き離せずあきらめたとか。
ここまでのエピソードだけでもかなりおもしろいのですが。
その後、禅林寺へと落ち着いた永観(と如来)は
毎日須弥壇の周囲を回りながら1万遍も阿弥陀の名号を唱えるという
ある日
永観50歳の頃、お堂の阿弥陀様のおそばで行道していたところ
須弥壇の周囲を、念仏しつつ回り続けていると、先に立つ人影が突如現われた。よく見るとそれは、ご本尊の阿弥陀像であった。思わず立ちつくした永観を振り返って「永観おそし」と言ったというのだ。
「みかえり阿弥陀」
首をねじり後ろを見遣る珍しい造形の仏像。
静かに立っておられる阿弥陀さま
左斜め後ろに目を落とした珍しい姿 をしている
そんな珍しいお姿は日本で一体だけ
「みかえり阿弥陀様」を、心底、有り難い、と思うのは、
やはり何より、その「見返って」くださっている姿、
肩越しにすっと「振り返って」くださっている姿、
その姿勢に、なのです。
「永観、おそし」という言葉は、
何やら叱咤のように聴こえますが、
お顔を見れば、決してそうではない
遠く離れた誰かを、常に振り返る気持ちを持ちたい。
後日 永観堂 続きます。
by gotto5102
| 2011-11-25 09:53
| 京都